IMSがIMSであるために
私たちは「師道共育」という言葉を掲げています。
その意味を「多様な立場や領域の人や組織が連携して教育を担い、あるいは教育・養育・指導を行う側と受ける側がともに学び成長することで人の師として守り行うべき道を進む」と信じ、愚直なまでにそこにこだわっていこうというのがIMSグループです。
警備という仕事を通じて、一人ひとりが人格・能力の向上に日々努め、仲間を大切にできる心を育む―極論してしまえば、それができなければIMSグループのメンバーである意味はありません。
警備業が私たちの業務です。では、その本質について考えたことはありますか?
実際には、警備とは「お客様の財産を守る」手段や方法の提供のことに他なりません。
つまり、警備員さんたちをただ現場に手配するだけでは、サービス商品としての必要条件をクリアすることはできないのです。
そのためには、IMSグループメンバーの一人ひとりに至るまでが、それぞれかけがえのない「人財」であることが必須要件となります。
お客様と直接関わるIMSグループの各担当は、警備業のみならず人間的にも、自信と意欲と責任感に満ちあふれ、あらゆる知恵と行動力によって裏付けされた結果を出すこと。
それが私たちのサービスの根幹であり、本物の安心感を生み出す源泉、「守る」という本質なのです。IMSグループがお客様に提供できる私たちならではの商品、圧倒的な付加価値を持つIMSグループの存在価値・魅力はこれ以外にありません。
かつて、幕末の多くの志士を育てた吉田松陰の言葉に
「師道を興おこさんとならば、妄みだりに人の師となるべからず、又妄りに人を師とすべからず。必ず真に教うべきことありて師となり、真に学ぶべきことありて師とすべし」
というものがあります。
「人財」を育てることは、同時に自らも「人財」として成長を続けることです。
ただし、時とともに初心を忘れ、さまざまな誘惑に惑わされ、我欲に囚われるのが人間です。
しかし、同時にそれではいけないという良心が胸の底で疼くのもまた人間なのです。
私たちが持っている、そんな良い心を後押ししてくれるもののひとつが「師道共育」といえます。
IMSグループにとって、大いなる希望である経営理念(創業精神)を、実際に我々が歩んできた真の歴史認識とともに後進に引き継いでいくべき道こそが「師道」であり、いまも続くその道程の途上で苦楽をともにすることが「共育」です。
私たちが「師道共育」を掲げる理由は、まこと(大事)のときに忘れないようにするためなのです。
三つのステージを踏破した現在、そしてその先へ
創設から10年。ようやく誰の目にもIMSグループの進むべき道が明らかになってきています。
創業メンバーにとってこそ当然の帰結にすぎないとはいえ、客観的にみるなら、これまでの道程は決して順風満帆とばかりもいえないものだったかもしれません。
10年というIMSグループの歴史には、「黎明の時」「飛躍の時」「伝説の時」があります。
それらを振り返ることで、私たちのいま、そして将来の目指すべき姿は鮮やかに輪郭を描いたものになるはずです。
IMSグループという確固たる基盤を得るまで、私たちメンバーはそれぞれ警備業の豊富な経験と実績を持ちながらも、経営を目指し独自の事業体を立ち上げることが叶いませんでした。
その原因を一言でまとめるなら、「彼は餓鬼道に落ち、己は畜生道に至り」ということでしょうか。
要は眼前の欲望に惑わされ、大切なものや大切なことをうっちゃってしまうことを続けていたのです。
その状況に辟易しきった同志が勇気を振り絞って、平成19年12月3日「株式会社IMS」を設立します。
わずか6名の創業者からのスタートでした。仄かではあっても強く明るい炎が点った瞬間でした。
もちろん、道は平坦とはいえません。リーマンショックや二度の大きな貸し倒れなどの苦難に翻弄されます。
しかし、決してめげない地道な事業活動によって、平成22年には実質総売上高3億を突破。
黎明期の逆境を乗り越え、私たちがずっと望んできた、心の成長をある程度まで実感できる地点へと到達できたのです。
そしてIMSグループは次のステージ、「人財主義」を掲げた飛躍の時へと向かいます。
飛躍とは、さらにさらに大きく伸びるための本当の力をつけ蓄えていくためのステップだと私たちは考えました。
起業からのひとつの区切りとなる10 周年に向け、そこから先の大躍進を確実なものとするための準備が必要です。
IMSグループは、平成24年から純粋な売上10億円達成を目指し、「人財主義」「人間主義」に注力していきました。
その年の4月には「資金備蓄と人財育成」を最重要課題としてグループの総務本部を新設します。人財育成の面では、人間力強化・報奨決定・損益管理の3委員会を発足させ、未来のIMSグループを託すに足る後継者育成の本格化に向けて始動しました。
事業面では、6月に仙台営業所を設置して未だ傷重い東日本大震災後の復興支援を開始したことに続き、津田沼と赤羽にも営業所を設置。各営業所とも着々と売上を伸ばしつつ、分社独立に向けて今日のグループ子会社の大枠を整える流れができてきました。
振り返ればこの時期、現在のIMSグループの骨格を形作るさまざまな出来事を、私たちは経験することになります。
その成果をもって、第3のステージとなる伝説の時のスタートとなる、起業7年目の「伝説の年」を迎えるのです。まさに飛躍の時に恥じない年月だったといえます。
黎明の時の3年、飛躍の時の3年を経るなか、IMSグループは数多くの困難を乗り越えるなかで、常に新たな試みに挑戦してきました。
そして7年目となる平成27年、ついにグループ全社そろっての初の黒字経営を達成します。
グループの対外的総売上高が初めて10億を超え、先送りにしてきた多額の法人納税を決断し、ようやく資本金増資が実現できるまでに成長してきたといえます。
「伝説の時」の最初はまさに伝説の年、私たちの理念である「法人として社会から認められる」存在となった瞬間でした。
グループ全社黒字を達成したことによって、株式会社IMSを核としてグループ各社が有機的に結合・活動するというホールディングス構想が動き出します。
「100%出資企業に成功を保証する」という定義を据え、社会から喜ばれ感謝される仕事を行い、私たちはより一層の事業邁進へと志を新たにしたのです。
創業宣言の一つだった「10年で10億達成」が確実に見えるものとなったこの年、もう一つの宣言である「10年で後継実現」へのカウントダウンに向け、IMSグループ本来の事業目的再確認とその確実な継承のために、私たちは「師道共育」部門を立ち上げました。
独立・分社を志す者をサポートできる給与制度の改正や各種セミナーの実施などにも順次取り組んでいます。社会から必要とされ信頼されるサービスを提供していくためには、時代や状況のどのような変化にも即時対応できる事業スタイルが必須です。
その確立と永続的な革新を可能とする仕組みを備えることが、この時期の私たちに求めらていたものに違いありません。
「警備業を通して我と我が友は、大いなる希望を抱き、苦楽を共にして前進しゆく」
というIMSグループの事業目的の実現は、その不断の刷新によってこそ初めて現実のものに変わります。
これまでの道のりを私たちは、計画を幾度となく見直し、目的を忘れることだけはなく、常に原点に回帰することで達成してきました。
「師道共育」を胸に、挑戦し続けることを愚直にかつ真摯に追求していくことが、私たちが誰に対しても誇れる信念でありたい
―その結果は明らかです。
そう遠くない未来に、第2号警備事業による、日本で初めての全国制覇が現実のものになると、私たちは確信しています。