おわりに
はじめにでお伝えした「草莽崛起」とは、志を持った在野の人々こそが日本の変革を担う原動力になるという意味で、明治維新の父・吉田松陰先生が維新への決起を促した言葉です。
草莽とは「一市民」や「在野の民衆」、崛起は「立ち上がる」という意味です。
まさにこの「草莽崛起」という言葉はIMSグループのためにあるような言葉と私は感じるのです。
金も地位もなかった私たちが、同じ志に向かって突き進むことで、仲間を増やし、経営の知識を身に付け、拠点を増やし、周りの方に支えられながら、少しずつ成果を出し始めている。
吉田松陰先生はさらにこんな言葉を残しています。
どんな人間でも一つや二つは素晴らしい能力を持っているのである。
その素晴らしいところを大切に育てていけば、一人前の人間になる。
これこそが人を大切にするうえで最も大事なことだ。
志を立てるためには人と異なることを恐れてはならない
世俗の意見に惑わされてもいけない
死んだ後の業苦を思い煩うな
目先の安楽は一時しのぎと知れ
百年の時は一瞬にすぎない
君たちはどうかいたずらに時を過ごすことなかれ
夢なき者に理想なし、
理想なき者に計画なし、
計画なき者に実行なし、
実行なき者に成功なし。
故に、夢なき者に成功なし。
今、私は死を前にして、心安らかです。今さら誰を恨もうという気もありません。
それは命について、こう悟ったからです。春に種をまき、夏に苗を植え、秋に実り、冬に
は蓄える。人にも同じように、四季があります。
人の命とは歳月の長さではない。
10才で死んでいく者は10才の中に、20才で死んでいく者は20才の中に、それぞれ春夏秋冬があり、実を結んでいる。
私は30才ですが収穫の時を迎えたと思うております。
もし同志の中で私の心を継いでくれる人がいたら、私の実は空ではない。
どうか一粒の籾として、次の春の種となれますよう。
IMSグループは、20年、30年……と続く企業を目指しています。ここからが始まりです。
この先新たなグループ会社の誕生や、もしかすると本書で登場した11人の誰かが引退のときを迎えることもあるはずです。
しかし、次世代の方々が一人前となり、私たちの意思を継いでくれれば、必ずIMSグループは成功します。
まだまだ発展途上。この先IMSグループがどう変化していくか楽しみで仕方ありません。
わが宝友は勇者であれ!
IMSグループの皆に栄光あれ!
2017年10月吉日 ProjectΔ