本当に怖いコロナ
電子顕微鏡でコロナウイルスを見ると、膜に覆われた表面に突起のようなものが出ているのが見えます。この突起が王冠(ギリシャ語でコロナ)や太陽の光冠(コロナ)のように見えることから、「コロナウイルス」という名前が付いたそうです。
コロナウィルスも怖いですが、本当に恐れるべきは太陽における爆発現象(太陽フレア)です。
フレアの大きさは通常1~10万km程度であり、威力は水素爆弾10万から1億個と同等である[6]。100万度のコロナプラズマは数千万度にまで加熱され、多量の非熱的粒子(10keV-1MeVの電子や10MeV-1GeVの陽子)が加速される。同時に衝撃波やプラズマ噴出が発生し、時おりそれらは地球に接近して、突然の磁気嵐を起こす
1859年には「キャリントン・フレア」と呼ばれるスーパーフレアが発生しました。膨大なプラズマが地球に到達して大規模な磁気嵐が起こり、電信用の鉄塔が火花を発したり、電源を落としている電報システムが受信をするなどの現象がみられたそうです。
「1859年と同程度の強力な電磁気障害がインターネット時代に発生すると、その被害は計り知れない」とコロラド大学のベーカー氏は説明する。
この時と同じ規模の太陽フレアが起こった場合、電力網に甚大なダメージを与え、ほとんどの人工衛星は破壊されてしまうだろうといわれています。特に心配なのは携帯電話や航空機、自動車で幅広く利用されているGPSだという。
「大都市で1週間、1カ月間あるいは1年間、電力供給が途絶えたらどうなるか想像してみてほしい」とベーカー氏は述べる。「損失額は1~2兆ドルに上ると見られ、復旧に数年はかかるだろう」。