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人間原理とは

人間原理とは、物理学、特に宇宙論において、宇宙の構造の理由を人間の存在に求める考え方。
「宇宙が人間に適しているのは、そうでなければ人間は宇宙を観測し得ないから」という論理を用いる。(Wikipedia)

何とも不思議な考え方ですね。
宇宙が人間に適しているのかどうかはわかりませんが、存在を認識しているのは確かに人間だけかもしれません。

観測できないが認識されている?

私たちが観測できるものは、”物質”のほんの一部に過ぎません。
物理学には、素粒子間に働く基本相互作用が説明されています。

 

この世には四つの力があり、強い力、弱い力、電磁気力および重力の4種類です。
どれも素粒子と言う”物質”に働く作用なので観測可能です。

 

反物質と言う物質もありますが、電荷が逆の素粒子で組成されているだけです。
物質と反物質が衝突すると対消滅を起こし、質量がエネルギーとなって放出されます。

 

エネルギー量は計算できますが、そもそもエネルギーは”物質”ではないのでしょうか?
ダークエネルギー(仮説上の暗黒エネルギー)は、現在のところ観測不能です。

 

さらにダークマター(仮説上の暗黒物質)も、現在のところ観測不能です。
しかしプランクの観測結果から、宇宙の質量とエネルギーに占める割合は算出済です。

原子等の通常の物質が4.9%
ダークマター(暗黒物質)が26.8%
ダークエネルギー(暗黒エネルギー)が68.3%

驚くべきことに宇宙には観測できないのに、認識されている存在がほとんどなのです。

観測できないのは技術的問題

昔と違って今は細菌やウィルスを、顕微鏡などで観測する事が出来ます。
最先端の顕微鏡では、原子すらも観測できるようになりました。

 

だからいずれダークエネルギーもダークマターも観測できるでしょう。
ならば、観測できなかった時代には細菌やウィルスは存在しなかったのでしょうか?

 

原子も放射能も存在しなかったのでしょうか?
とすると、人間原理の考え方には論理の飛躍があるようです。

 

観測できない存在を否定するだけでは説明が出来ません。
なので、現象や症状によって認識している時点で”それ”は存在しているといえます。

人間が認識できない事象

人によっては皆が見えないものが見える人もいます。
見える人には間違いなく存在しているのです。

 

また見えない人には間違いなく存在していません。
もしかしたら人間は五感や臓器(頭も)で認識できない事を”存在しない”、また認識できる事を”存在する”としているだけのことかもしれません。

 

「シュレーディンガーの猫」も、人間原理という思考実験かもしれません。
箱の中を認識できない人間に、「猫はどうなっているのか?」と聞かれても答えようがありません。

 

生きているかもしれないし、死んでいるかもしれないと言う”重ね合わせ”の状態以外に、死んだが生き返ったとか、そもそも箱の中に猫は存在しないとか、猫以外の物が存在するとか、人間の想像次第でいくらでも選択肢が生まれます。

 

だから人間が認識できない事象には無限の可能性が存在し得ます。
逆説的には人間が認識した途端に、事象が固定され現実になるのでしょう。

 

これが人間原理と言う考え方かもしれません。

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