自身の事を最も理解していない。
他人の短所はすぐにわかるが、長所はなかなか見つけられない。
それどころか、自分の短所や長所は理解しているつもりでも他人から見れば全く違う。
人は主観的であるが客観的ではなさそうだ。
昭和55年18歳で運転免許の筆記試験で2回も不合格になった。
自分では完璧と思っていたのに、なんで?
当時試験の結果を見せろ!と試験管に詰め寄ったほどでした。
もちろん見せてくれるわけはなく、運転試験場付近の塾でひたすら何百もの過去問を解いていく。
結果はというと、当然全問正解。
翌日本試験を受け、当然合格。
不合格になった理由は、やっぱり採点が間違っていたのだ。?
それから数十年。
警備業における指導教育責任者という資格を受けた時、また落ちてしまった。
当時合格率95%と言われる試験で、なんと5%の枠に入ってしまった。
ありえない!
と思いつつも追試で合格。
人生で2度のありえないことが起きてしまった。
ここで冷静に原因を考え直してみた。
そもそもこんなレアケースが2度も起こるのはおかしい。
採点が間違っていたと考えるには、あまりにも非論理的だ。
ならば原因は自分にあるはず。
推測①バカだったのか?
これまで数十種類の資格を有している自分がただのバカであるはずがないので除外。
推測②マークシートの塗り方に問題があったのか?
マークシート式の試験に慣れてないのは事実だが、そこまでは考えずらいので除外。
推測③他の資格と何が違う?
合格率が非常に高い。だから除外。
推測④緊張していたのか?
バカでも取れる資格なのに緊張するはずがない。現に余裕で試験締め切り前に退席しているので除外。
わからない。まあでも結果的には合格しているのでいいや。
こうやって自分を客観的に分析すると、なぜか他人を見ているようで疑問が浮かんできた。
この人間は、
①自分が賢いと思っている。
②マークシート式だから起き得る間違いをあり得ないとしている。
③合格率が高いからとバカにしている。
④自信過剰で舐め過ぎではないのか?
かくして自分の原因が明確になった。
要は傲慢な人間であるからケアレスミスを排除し問題を最後まで読みもしないで、あたかも早押しクイズでもしているかのように調子に乗っていることが原因。
総じて引っかけ問題に弱い人間である。
あえて自分を分析することで、自分を他人のように客観視することができる。
客観的に自分を見ることができれば自身の事を正しく理解できるようになる。