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宇宙ステーション(ISS)補給機「こうのとり」

ISSに補給物資を運ぶための輸送手段として、日本が開発した無人の物資補給機「こうのとり」(HTV)。
最大約6トンという世界最大級の補給能力を備えており、一度に複数の大型実験装置の搭載ができるなど「こうのとり」のみが備える機能でISS運用の根幹を支えています。
また、日本が独自に開発した無人ランデブ飛行技術がISSへの接近方式のスタンダードとして米国の民間輸送宇宙船に採用されるなどNASAをはじめ各国から高く評価されています。(JAXA)

日本が誇る世界初の無人の物資補給機「こうのとり」
それまでは、スペースシャトルに物資を積んでISSに補給していました。

 

しかし当時の有人飛行のリスクは高く、宇宙飛行士が事故でなくなる事件も起きてしまい、運航が停止されました。

 

そこで無人の補給機が必要になった訳ですが、技術的に不可能だと考えられていました。
何が不可能だと考えられていたのでしょう?

 

スペースシャトルとISSのドッキングは、宇宙飛行士の高度な技術によって可能でした。
それを無人でISSに近づき安全にドッキングなんて、あり得ないと思われていたのです。

どうやって不可能が可能になったのか?

結論から聞くと「へ~なるほど、そうなんだ」で、終わる話です。
世の中にあるすべての発明が同様で、「何で?」と考える人はほとんどいません。

 

「不可能が可能になった」答えは、この「何で?」と言う考え方にあります。
いま、「何で?」と思った人は、NETで調べてみましょう。

 

「何で?」「調べる」「何で?」「何で?」「何で?」
これを繰り返せば、不可能が可能になるのです。

 

発明と呼ばれるものは今も昔も、このように誕生するのです。
いま、「え?何で?」と思えた人だけ、この先に進みましょう。

発明=問題解決

”発明”と言えば、”特許”ですね。
”特許”の概要はこうです。

①【特許請求の範囲】
②【発明が解決しようとする課題】
③【課題を解決するための手段】
(発明の効果)(発明を実施するための形態)(実施例)(産業上の利用可能性)

つまり特許とは、問題点(課題)をこのように(手段)解決できると書かれた書類なのです。
ゆえに発明とは、問題解決の事なのです。

 

「こうのとり」という発明に至る課題は、”人命尊重”です。
そのため、”無人で解決できる”という技術なのです。

 

手段は2つ。
①近傍通信システム(PROX)→ISSと「こうのとり」間だけのGPS誘導システム。
②キャプチャ・バーシング方式→ISS搭載のカナダ製ロボットアームでドッキング。

 

この手段は米国の民間補給船「シグナス」「ドラゴン」にも採用。
その後、ISSへの接近・結合方式のスタンダートとなったのです。

どこまで「何で?」を追求すれば良いのか

すべて「何で?」「何で?」「何で?」の追求の末、解決できたわけです。
では、どこまで追求すればこんな発明に至るのでしょうか?

 

それは、説明不能になるまでです。
追求すればするほど、必ず説明不能に陥ります。

 

これは”今は”という事であり、未来説明可能になるのです。
スペースシャトルの事故(コロンビア号空中分解事故)も、「発泡断熱材の空力による剥落」が原因である事が解明されましたが、”今の技術では解決不能”とされ計画は終了しました。

 

つまり”今は”説明不能でも、将来のチャレンジで可能になるのです。
何度も失敗を繰り返しチャレンジした末に、発明があるのです。

 

エジソンの名言の真の意味は、ここにあります。
説明可能なレベルまでしか追求されない思考では、発明に至らないのです。

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