松下幸之助の教え
今の会社は何かというとリストラを実行するが、果たしてそれでいいのだろうか?
もちろん会社が倒産すれば本来リストラされない社員までもが路頭に迷うことになる。
旧松下電器産業(パナソニック)の創業者「松下幸之助」は、昭和三十九年から四十年にかけての不況時に、一人もリストラさせずに業績を回復した。
とは有名な話だ。
しかし、著書「物の見方 考え方」(PHP文庫)の中で「無駄な余剰人員」についてこのように言及している。
「経済活動というものは、本来、合理的でなければならぬのは当然」と。
また「余剰人員とは、貴重な人を無駄に使っていること」
とも書かれている。
不況時からの回復した後に、松下幸之助は以下のように回想している。
「何のための商売かということを考えたとき、この改革はひとり松下電器のためだけではない、業界、いや社会全体のためだという信念と勇気が生まれて、断固たる態度で改革を推進することができた」と。
特に大企業の場合、倒産に伴う社会的悪影響は計り知れない。
会社の社会的責任において断固たる態度が必要とされるが、安易にリストラすることを避け無ければならない。
だからと言って「無駄な余剰人員」については合理的に対処しなければならない。
ということを松下幸之助は教えてくれているのではないだろうか?
「君民一体」の精神
中小企業は大企業に比べると、社会的責任は小さいかもしれない。余剰人員もそれほど多くはいないだろう。だからリストラもあまりされない。
けれども経営危機を迎えた時に経営者たるものが実践すべきことは、
企業理念に基づき断固たる態度で改革を推進することである。
松下幸之助に限らず、経営危機から乗り越えた経営者には共通して「君民一体」の精神が備わっていたと考えられる。
「君民一体」の精神が大事である。ということについては以下の動画を参考にしてください。
民主主義的経営は、もう終焉を迎えているのではないでしょうか。