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これからの中小企業が備える事

上場企業の早期退職者

これは2020年9月15日東京商工リサーチより発表されたデータです。
いよいよ面白いことになって来たぞ⁉
見ての通り2020年は第三四半期後半ですでに1万人を超えています。あのオリエンタルランドですら、およそ4000人いる正社員と嘱託社員を対象に、今年の冬のボーナスを7割削減することを決定し、窓口業務に移るか、手当を受け取り退職するか、または契約期間を満了するか選択するように伝えたといいます。

 

これまでの早期退職は、リーマンショックや東日本大震災などの出来事によるものですが、今回は少し様子が違うのがわかります。
2020年はコロナ禍の影響であると考えられますが、実は2019年も早期退職者が1万人を超えているのです。2019年は、銀行業や電機メーカーを中心に大幅なリストラが公表されたことは記憶に新しいところですが、2020年を予見した偶然の一致なのでしょうか?

 

コロナ禍の影響を大きく受けたのは明らかにサービス業です。しかしサービス業の多くは中小企業ですから上記の統計には含まれません。
そうすると2020年の早期退職者の総数はこんなものではないでしょう。

早期退職者はいったい何処へ?

以前の記事「インフレ率2.0%達成の奥の手」の中で日本におけるデフレの原因について、「供給過多が根本的原因である」と述べました。

 

供給が減ればインフレになるという安易な発想をしている人もいるかと思いますが、そうではありません。
現にリーマンショックや東日本大震災があって多くの早期退職者が出ましたが、インフレにはなっていません。

 

でも今回は違います。一番の大きな違いは空前絶後の「財政出動」です。まるで戦時のようです。
だからしばらくすると間違いなく増税(多分消費増税)が行われ、確実にインフレモードへ転換するでしょう。

苦肉のインフレモード

一見良さそうな事ですが、そのシワ寄せは必ず中小企業に大きく影響します。もう既にその兆候が現れ始めています。
2023年から適用予定の”インボイス制度”によって消費税は強制徴収されますので、フリーランスや小規模事業者は一気に困窮するでしょう。

 

さらに今回開設されたデジタル庁によって、印鑑に関わる職業は激減し、他の中小企業においても内部留保が出来なくなるでしょう。
さらに合理化になる反面、事務作業に携わる労働者は激減し、公務員は削減されます。それと脱税や滞納しているような企業はもってのほかですが一掃されることになるでしょう。

 

つまり良さそうな事と、悪しき事が同時に行われる苦肉の策と言えます。
企業によっても良し悪しの判断はそれぞれ大きく異なる事になるでしょう。

中小企業は、これからどうすれば良いのか?

「全部良い事じゃん!」と思える企業は、多分これまでの綿密な準備と実績があり、何度も検証してきたことでしょう。
何故なら、このようになることはずいぶん前からわかっていた事だからです。早期退職者を早くから募っていた上場企業の大半も、知っていたと思います。

 

ある意味、今頃になって慌てても「後の祭り」状態です。
世界経済もこれに順応して動いています。例えば、日本の国債を爆買いしている国があります。マイナス金利の日本国債を買ってどうするのでしょう?

 

まもなく金利が上がるのです!
そして為替を見ると米ドル対各国通貨の中で、米ドル/円だけが上昇(円安ドル高)しているのです。長年、金融の世界にいるプロたちも驚いているようです。前例がないからです。

 

一般的に日本の金利が上がれば為替は「円高ドル安」になるはずです。なのに逆へ動くのは何故でしょうか?
まもなく金利が上がるからです!

 

「円安ドル高」になると輸入品が相対的に高くなり、物価上昇しインフレになるのです。これが「苦肉のインフレモード」の正体です。
インフレになると、益々金利を上げやすくなります。すべて思惑通りですね。だれの?

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