このページの先頭へ

ある取引先の悩み

これは、ある取引先の話です。
この取引先の役員とは長い付き合いで、多大な信頼関係にあります。

 

しかし、ある仕事の依頼が”とんと”進まず、多少の不信感が生まれつつあったのです。
この原因は、きっと取引先内部にあると感じ、そこの社長も同席で面談しました。

 

その面談の席で、それとなく仕事が進まない障害についてお尋ねしたところ、「実は使えない役員に困っていて、辞めさせることもままならない」という内容だった。

 

そんな問題は「これをこうすれば~解決ですよね」とアドバイスをしました。
すると話は盛り上がり「外部取締役になってもらえませんか?」というオファーを頂き、快くお受けしたのです。

何もかもが進まない

ところが、その後4か月たっても”なしのつぶて”。
仕事が進まない事に加え、外部取締役の話も進まない。

 

経験上ここまでの経緯から、本当の原因が”資金繰り”にあると踏んでいました。
そこで少し強い態度で「仕事を進めないなら取引を停止したい」と伝えたのです。

 

早速、そこの社長と取締役で弊社に訪問する運びとなりました。
社長の発言は「本日、金融機関からの融資が実行されました」と。
(やっぱり、資金繰りに困っていた訳です)

 

続いて「仕事を進めます!外部取締役もお願いします!」との事。
着金日に合わせて訪問するなど、本当にわかりやすいですね。

 

これで”一件落着”・・・とはならないのが”世の常”

二転三転

今度は、2人以外の別の取締役に”外部取締役”の話をしたところ、突然ぶちぎれ。
別の取締役:「いつもいつも勝手に決めるな!だったら辞めてやる!」

 

これは好都合な話のはずですが、”そうは問屋が卸してくれないのです”。
これ以上は先方に不都合が生ずるので説明しませんが、察してください。

 

結局、袋小路。
「ならば、こうしてああして~解決ですよね」とアドバイス。

 

ともかく、最初から正直に説明しないから面倒くさくなるのです。
ビジネス上の問題で解決できないことなど何もありません。

なぜ正直になれないのか?

正直になれない原因は、”恥ずかしい”からです。
その恥ずかしさを隠すから、袋小路に陥るのです。

 

取締役の仕事は、問題を解決することです。
解決能力に劣る人ほど、不正直になりがちです。

 

ビジネスの世界では、「世界最強の交渉は正直である」ことに尽きるのです。
正直であれば繕う必要も嘘をつく必要も何もありません。

 

ビジネスに恥ずかしいもクソも無いのです。

このエントリーをはてなブックマークに追加
LINEで送る
トップへ戻る