リスクとは何だ?
リスクとは、将来のいずれかの時において何か悪い事象が起こる可能性。
人間にとってリスクの無い事象は、この世に存在しません。
リスクは大なり小なり必ず存在し、コントロールできるものです。
経営学や金融学では、これをリスクマネージメントと言います。
また工学の世界では、これをフェイルセーフと言います。
リスクが無いと考えること自体は、致命的なリスクです。
リスクのコントロール
リスクの元凶は、「もしも~だったら」という不安です。
その不安が的中した時、安全に制御することをコントロールと言うのです。
とは言え常に不安を抱えながら、まともな生活は送れません。
が、「もしも、隕石の衝突で地球が崩壊したら」、死ぬしかないのです。
コントロール不可能な事象は、この世にいくらでも存在します。
普段、私たちはこのようなコントロール不能なリスクを潜在的に排除しています。
かろうじて生きていられる範囲内限定で、リスクコントロールが成立しているとも言えるのです。
経営者のリスク
企業の経営者にとって最大のリスクは”倒産”です。
倒産の要因は様々ですが、最近特に多いのは「コロナ禍の影響」と「後継者難」です。
前者の要因は前もって予測することが難しい事なので、仕方が無いようにも思えます。
その中でも知恵を絞って業態を変更し、維持している経営者も少なくありません。
しかし後継者の問題は最初から予測できる事でしょう。
それを考えず、コントロールしないのは、経営者ではなく、ただの社員です。
リスクに立ち向かうのが経営者
企業には売上減・資金繰り悪化・貸倒損失・コンプライアンスなど、様々なリスクが発生します。
後継者の問題も未上場では、株価が高く譲渡できないという事情もあるのです。
しかし、これらのリスクを完全にコントロール出来ているとしたら、どうでしょうか?
「素晴らしい経営者だ」と思う人は、ただの社員です。
先にも述べたとおり、リスクがゼロになるという考え方は大変危険なのです。
世界恐慌・戦争・バブル崩壊・リーマンショック・コロナと、いくらでもリスクは存在し、次のレベルでリスクコントロールするのが経営者の責務です。
「こんなはずではなかった」と嘆くのは、プロではなくアマチュアです。
レベルが上がった分だけ、コントロール不能だったリスクに向き合うのが経営者です。