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「トンデモ会社」の存在

交通誘導を主体とする警備会社の顧客の極一部ではありますが、計画的悪質な「トンデモ会社」が存在するのです。

 

この「トンデモ会社」には幾つかの特徴があるのでご紹介します。
この話はすべて事実ですので、参考にしてください。

土木会社のケース

この話は私の元部下が千葉県の支店で支店長に出世し、業績不振からの脱却に奮闘していた時の事件です。
この支店長とはほぼ毎日のように連絡を取り合う関係でしたが、ある日元部下という事もあり以下のような報告が入ったのです。

 

支店長:「結構大口の注文が取れました!」
私:「良かったね!」
支店長:「ハイ!請負単価も高いし、すぐにでも2班3班と人数を増やしてくれるそうです」
ここまでは普通の会話です。

 

それから数日後、このような報告が入りました。
支店長:「知り合いの警備会社から、その土木会社は辞めたほうが良いよと言われたんですが」
私:「なんで?」
支店長:「元々その警備会社がその土木会社から請け負っていたらしいのですが、金払いが非常に悪いから気を付けたほうが良いよという内容でした」
「うちに仕事を取られた妬みですかね?」

私:「ん?もっと詳しく聞いてみたほうが良いんじゃない?」
しかし支店長は妬みだと思い込み、忠告をしてくれた知り合いの警備会社にそれ以上詳細を聞くことはありませんでした。

ここがポイント

私もこの支店長の元上司として大変気になったため、私の方から支店長に契約に至る経緯と契約内容について詳細を確認したのです。
そしたらなんと、完全な詐欺の手口であるとの確信を持ったのです。

 

一番は最初の支払い期日が年末だったことです。
確かそこまでの売掛金は3か月分に及んだと記憶しています。

 

二番は土木会社の担当者と初めて会ったのにも関わらず、”営業に来た支店長を気に入ったから2班3班と注文するよ”という経緯です。
この二つは、明らかに怪しい組み合わせです。

そしてどうなった?

案の定、私の忠告も聞かずにどんどん人数を増やし請け負っていたので、当時在籍の警備会社社長に進言。
しかし、社長から出てきた言葉は「業績が向上したのだから気にしなくて良い」という内容だったのです。

 

私:「これは絶対にやられますよ!」
社長:「その時は支店長に責任を取らせるから良いんだ!」

 

このような会話が続き、お話になりません。
私:「ここまで警告しているのだから、その時は社長が責任を取るべきではないのですか?」
社長:「やられても支店長の勉強になるから良いんだ!」

 

当時の私は会社の経営陣でも無いので、これ以上の進言は辞めました。
そして、年末。

 

勿論お金は入ってきませんし、土木会社の本社ももぬけの殻です。
まんまと、やられた訳です。被害総額は1000万円近かったと思います。

ここがポイント

この事例は社長までもが、業績向上(儲かれば良い)に固執していたために起きた事件です。
冷静に判断できる経営者が誰もいない事が原因である、必然の結果です。

 

この土木会社は、かなりの計画的悪質な「トンデモ会社」です。が、それ以上に、
どうでもいい話ですが”一事が万事”と言う通り、こんなバカ社長が経営する警備会社ですから、この後どんどん辞めていく社員が後を絶たないのも不思議ではありません。

 

私たちも例にもれず、みんな辞めました。
こんな話は他にも山ほどあるので、またお話しします。

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