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中小企業の後継

昨今「後継者がいない」という理由で事業を辞めたり、売却してしまう。
”後継者不足”とよく叫ばれるが、果たしてそうなのだろうか?

 

後継者に引き継いだ会社のほとんどは、創業者の親族である。
しかし最近は、子供たちが後継を断るケースが多い。

 

それだけ事業に魅力が無いのだろうか?
それとも子供たち自身が、今の仕事に満足しているのだろうか?

 

ともあれ中小企業の場合、辞めるか売却の選択肢しかなくなっている。
従業員も高齢者ばかりだと、尚更選択肢がない。

後継候補がいても同じ

中には、やる気のある青年従業員がいる会社も多い。
創業者からすると、そういう青年に後継させたいと思うものだ。

 

でも実際のところ、そういう青年に後継したという話は聞いた事が無い。
理由は二つある。

 

一つは、その青年自体が「後継までは考えていない」と言うケース。
もう一つは、複数の事情から創業者自信が後継を断念するケースだ。

 

実はこのどちらのケースも、原因は一つしかない。
それは創業者による”飼い殺し”である。

 

普通に考えればわかる事だが、従業員が最初から後継を考えるはずがない。
働いて金を稼ぐために入社するのだから。

 

したがって、「後継したい」と思わせるのは創業者の責務である。
次に複数の事情の代表例が、株式譲渡である。

 

創業時から後継を考えている創業者は、ほぼ皆無である。
順調であればあるほど株式評価額は上昇し、他人に譲渡できる額ではなくなるのである。

 

だから売却の道か、親族への後継しかなくなるのだ。
詰まるところ、創業者は気付かぬうちに従業員を”飼い殺し”にしている。

飼い殺しの現場環境

従業員に「いつかは社長になれ」と、思わせぶりな発言をする。
「こんなこともまだできないのか」と、従業員をバカにする。

 

「この会社は俺の会社だ」と、思い込んでいる。
最初から後継について考えていない。

 

こんな創業者のもとに勤める従業員は、間違いなく”飼い殺し”の目に会っている。
そんな会社を辞められない従業員も、自覚意識に乏しい。

 

幸いに気が付いた従業員は、すぐに退職するだろう。
結局のところ、創業者が気付いてないという事だ。

 

お互いが相手をけなし合い、ののしり合い、感謝などどこにもない。
これが会社における、飼い殺しの現場環境である。

感謝から始めよ!

飼い殺し’sからの脱却には、”感謝”しかない。
感謝の表現は人によってさまざまだが、それでいい。

 

まずは「ありがとう」から始めよう。
その回数が多ければ多いほど、今まで気付かなかったことに気付けるようになる。

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