スペースシャトルに搭載された燃料電池
スペースシャトルは、かつてアメリカ航空宇宙局 (NASA) が1981年から2011年にかけて135回打ち上げていた、再使用をコンセプトに含んだ有人宇宙船である。
(Wikipedia)
スペースシャトルには燃料電池というものが3基搭載されており、そこから全電力を得ています。知ってました?
スペースシャトルの燃料電池は、水素と酸素を化学反応させることにより電力と水を得ることができます。ここで、生成された水は飲み水としても使えるのです。
初めてのプロジェクトチーム
東芝に入社して初めてのプロジェクトチームが、スペースシャトルの燃料電池に関わる電力変換装置の開発でした。
燃料電池本体はユナイテッド・テクノロジーズ(United Technologies Corporation, UTC)という会社で開発され、ジョイントベンチャーという形で東芝が担当することになったのです。
この当時は完全秘密主義で、スペースシャトルに搭載されるなんてことは、まったく夢にも思っていませんでした。
しかし要求されたスペックが尋常ではないので、「これはただ事ではない!」という事を記憶しています。
スペースシャトルに搭載されることが分かったのは、ほぼ出荷間際の事です。
正直、身震いしたことを覚えています。というより、私のような新入社員が宇宙開発に携われているなんて夢のようでした。
思わず出荷間際の開発した装置に、こっそりサインをしたほどです。
無論この事実は機密事項です。
その上、このチームに関わったすべての人は機密情報保持契約により何年もの間、情報を他人に漏らす事が出来なかったのです。もう時効ですけどね。
この仕事を境にプロ意識に目覚める
まあ、運が良かったとしか言いようがありませんが、間違いなくこの仕事を境に強烈なプライドを持つことになりました。
その後はプロ意識に目覚め、すべての業務に対して世界一を意識したほどです。
大変貴重な経験でしたが、少なくとも軍事兵器にだけは利用されなくてラッキーでした。
(同期のメンバーには、これが原因で退職した者もいます)
「この様な経験をまた味わいたい!」と渇望する気持ちは、今も変わりありません。
IMSグループの仲間と共に、ぜひ世界一を味わいたいですね。